自分の歯の健康状態について、正確に把握できている人はどれほどいるのだろうか？むし歯になってからでは、二度と健康な歯を取り戻すことはできない。むし歯を未然に防ぎ、健康な歯を維持するための治療と指導を行う愛知学院大学歯学部附属病院の口腔衛生科は､“歯は悪くなってから治療するもの”という従来の概念を覆し､“予防することが最大の治療である”と私達を意識改革させる研究を続けている。

「口腔衛生科」は、ハイレベルな医療機関として全国的に有名な、愛知学院大学歯学部附属病院の診療科の一つである。“大学病院”と聞くと、どこか近寄り難いイメージを思い浮かべるかもしれないが、先生をはじめ皆さんの対応は、とてもソフトでホッとできる。広々として清潔感があり、温かみが感じられる院内。設備の素晴らしさも申し分ない。この癒しの空間に身を委ねていると、待ち時間があっても苦にならない。心身共に健康でリラックスできるような気がしてくるのである。 　どんな人も自分自身で歯の細部までチェックするのは難しいだろう。定期的な歯科健診等を受ける機会がないと、「歯が痛い」といったような、自覚症状がない限り、危険信号に気づかないのが怖い。また、毎日、きちんと歯を磨いているつもりでも、自己流の磨き方では隅々まで歯ブラシが届いていなかったりする場合もあるだろう。そんな私達の、日常のメンテナンスではカバーしきれない問題を解決し、健康な歯に導いてくれるのが「口腔衛生科」である。 　口腔衛生科の主な診察内容は、「むし歯や歯周病の予防措置（歯石除去、フッ素塗布など）や歯磨き指導」となっている。実際、診察では、まず、「染め出し」というものが行われ、歯のどの部分が磨けていないかチェックされる。その後、正しい歯の磨き方を指導してもらう。２〜３ヶ月毎の診察で、染め出された歯が少なくなると、何とも言えない満足感が得られる。次の診察までにはもっと少なくなるよう、きちんとした歯磨きを続けたい、という励みになる。もちろん、毎回、歯全体の洗浄などのメンテナンスもバッチリしてもらえるので、診察の後はいつも、スッキリすがすがしく、軽やかな気分になる。 　 　私が口腔衛生科で安心して治療を続けることができる理由は、大学で研究を積み、高度な専門知識を持つ先生方が、実際に治療してくれることである。口腔衛生科は、昭和３６年に愛知学院大学歯学部附属病院が設立されたのと同時にスタートした、歴史ある診療科だそうだ。 　 　口腔衛生科では「生きた歯を大事にする治療」を力強く推進していると言われ、次のような画期的な話を聞いた。「むし歯になった歯は、治療で一度削ってしまうと、他の体の部位と違い、もとの健康な歯に再生することはできないのです。だからこそ、予防することが非常に重要です。早期発見で、口腔衛生科の治療により、ごく初期段階のむし歯は、削らずに健康な歯に再生（再石灰化）させることが可能なのです。」 　むし歯の早期発見には、定期的に口腔衛生科で歯の状態をチェックしてもらうことが、ますます重要であると痛感した。また、歯磨きについても独自の理論があり、磨き方は、歯の形により一本一本異なるものだから、巷で言われている「縦磨きor横磨き」といったものに惑わされないよう、その人それぞれの歯の個性に合わせた歯磨き指導をしてもらえる。　 　 　また、治療していただいた福澤先生（現在は他の医院でご活躍中）は、研究で海外に行くことが多く、世界の歯科医療についても詳しい。「日本人は、欧米の人達に比べると、歯の健康美に対しての認識がまだまだ未熟であると感じました。これからは、日常の生活習慣のアドバイスも行う口腔衛生の医療が、次世代の先駆者になると予測しています。」と女性らしい優しい口調で話す。また、保険のきく範囲の最大限で、日常の歯磨きだけでは落としにくい汚れや着色を取り除き、歯本来の美しさを引き出す治療も行う。審美面を重視する私は、非常にありがたく感じている。 　 　歯は、日頃の生活態度や内面をシビアに映す鏡である。真に上質なライフスタイルには、定期的に口腔衛生科で診察を受けることが、もはや当たり前と言える。正しい歯磨きと生活習慣の改善、そしてむし歯の予防と早期治療により、８０歳まで健康な歯を維持することは、夢ではないだろう。

愛知学院大学歯学部附属病院 口腔衛生科 名古屋市千種区末盛通2-11 （南館２F)　*P有り TEL:　052-759-2170　 (要予約） ＜受診時間＞ 初診 曜日 受付時間 診察時間 月〜金 9：00〜11：00 9：00〜12：00 土 9：00〜11：00 9：00〜11：30 曜日 受付時間 診察時間 再診 月〜金 9：00〜11：30 9：00〜12：00 13：00〜16：30 13：00〜17：00 土 9：00〜11：00 9：00〜11：30